震災からの復興願う作品は、訪問者の手で作り上げる

金沢湯涌夢二館・髙橋律子副館長

金沢湯涌夢二館 髙橋律子副館長
「夢二がデザインで用いる絶妙な「間」の取り方(物と物の間)を、関氏が知らず知らずのうちに吸収しているように思います。今活躍されているデザイナーの中には、夢二のデザインに刺激を受けた方がたくさんいるため、夢二のエッセンスが今に生きていることを伝えたかったからです。セキさんは、専門的な研究者以外の人々にも夢二のデザインを広く紹介してくれた人なのです。」

2024年の能登半島地震からの復旧・復興を願う作品「祈りの網」。

祈りの網

使われなくなった漁網を天井からぶら下げ、セキさんが水彩で染めた細い布を会場を訪れた人たちが思い思いに結びつけたものです。

最初は、何もなかった漁網に結びつけられた布の数は1000を超え、多くの人たちの復旧復興の思いが形になった作品となりました。

セキユリヲさんの作品展は、12月7日まで金沢湯涌夢二館で開かれています。