18人が死傷した加古川の多重事故。追突して死亡した男性は、事故直前に意識を失っていた可能性があるということです。

 11月4日午後4時半ごろ、兵庫県加古川市の国道250号を走る車のドライブレコーダーが捉えた映像。左車線を走る白い車が事故を起こした車。このときは、前の車との車間距離は十分に保って走っています。

 ところが突如、前を走っていた軽乗用車に追突。軽乗用車はそのはずみで中央分離帯とぶつかり、一回転して停車、白い車はスピードを保ったまま信号待ちをしている車列に向かって走り出し、他の車と衝突したように見えます。

 映像が捉えていた時刻に、この現場では信号待ちの車列に車が突っ込み、14台が関係する事故が起きていました。

 (目撃者)「ドンという大きい音がして、車が1台、煙が出ているのは見ました」

 この事故で車列に突っ込んだ車を運転していた岡本年明さん(78)が死亡。助手席にいた男性(70代)など17人がけがをしました。

 (記者リポート)「車は交差点に向かって猛スピードで走行し、信号待ちをしていた車に次々とぶつかったということです」

 警察によりますと、別の車のドライブレコーダーにも岡本さんの運転する車が猛スピードで突っ込む様子が記録されていたといいます。

 また、岡本さんの車の助手席にいた男性は「事故の直前、岡本さんは意識を失っている状態だった」などと説明していることが、捜査関係者への取材で分かりました。

 岡本さんの親族によりますと岡本さんには持病はなかったといいますが、次の運転免許の更新時に返納を検討していたということです。

 この日は友人と釣りに出かけた帰りだったということで、警察は事故当時の状況を詳しく調べています。