「『有害駆除』が手一杯」秋田県 異例の自衛隊派遣要請

25年度、56人の死傷者が出た秋田県。クマの駆除数は既に1000頭を超え、異例といえる自衛隊派遣の要請に踏み切りました。

秋田県 鈴木健太知事(28日)
「『有害駆除』がいま手一杯。猟友会をはじめ、マンパワーが相当割かれています」

「有害駆除」とは、人や農作物を守るため、危険なクマを捕獲・処分することで、主に猟友会の人々が担っています。

小泉進次郎防衛大臣(28日)
「(猟友会は)駆除したクマの輸送・解体でもかなり疲弊している。『駆除を自衛隊にやって欲しい』という思いではなくて、『止むにやまれず自衛隊に』という思いだと聞いています」
小泉防衛大臣は、自衛隊を派遣する方針を表明。秋田駐屯地では、箱ワナの運搬などの訓練を始めました。
さらに政府は、環境省のクマ対策会議を「関係閣僚会議」に格上げ。30日、初会合を開きました。

木原稔 官房長官(30日)
「国民の命と暮らしを守るため、追加的・緊急的なクマ対策を強化します」
木原官房長官は、自治体が判断して発砲できる「緊急銃猟」について、警察官や狩猟免許を持つ公務員も協力できる体制を整えるよう指示。
警察による駆除や、自衛隊の支援。これまで経験したことのない“クマ災害”へ政府をあげた手探りの対策が始まりました。














