「シン・ゴジラ」にみる自衛隊派遣
2016年に公開された映画「シン・ゴジラ」。劇中の政府は、「防衛出動」か「治安出動」かを検討し、結局、「防衛出動」を命じました。

一方、当時、映画を見た石破茂前総理は「ゴジラの攻撃は他国からの侵略ではないので『災害派遣』が適切だ」と指摘。そのうえで、「武器を、災害を取り除くための“道具”とみなして使用すればよい」としたのです。
このように、自衛隊の出動や武器の使用には様々な検討が必要で、今回の出動は「民生支援」との位置づけです。
トドの駆除も…過去の自衛隊派遣例
自衛隊による動物対策は過去にも数回、行われてきました。

異例だったのが、60年ほど前に北海道で行われたトドの駆除。漁業被害を防ぐため、戦闘機が機銃を連射し、陸からは機関砲などが撃ち込まれました。なぜ武器が使えたのかというと、本来の任務としてではなく、「訓練」名目として行ったからだということです。

今回と同様の「民生支援」は、2010年代に北海道や高知県でシカの駆除の支援活動として行われました。このときは、自衛隊がヘリコプターでシカの群れの位置を伝えるなどしました。














