池田克彦氏「管轄するそれぞれの署がどこまで自分の問題としてやるか」

 今回の警護体制について元警視総監の池田克彦氏はこう指摘する。

 (元警視総監 池田克彦氏)
 「(奈良西)警察署が本来はもっと人を出すべきだったと思います。(警察署は)『県警本部が指揮することですのでそちらに従ってやります』という考え方になるのではないかと。そこに1つの問題点があったと思いますね」

 警察庁は事件を受け、要人警護を定めた「警護要則」を28年ぶりに改正。今年8月から都道府県警は全ての警護対象者について警察庁に報告して事前審査を受けることになった。

 (元警視総監 池田克彦氏)
 「全国警察に警鐘を鳴らすという意味では一定の効果があるだろうと。一番大事なのは地元を管轄しているそれぞれの署がどこまで自分の問題としてやるか。そこのところをもう少し(警察庁の報告書では)強調してほしかったなと」

 警備のあり方を問うことにもなった今回の事件。逮捕された山上容疑者は、来年1月まで精神鑑定が行われ、その後、検察が起訴するか判断することになっている。