デジタル遺品・終活に関する相談件数は10年間で3倍に増加しています。
「スマホのパスワードが分からない!」「サブスクから請求書が…」「電子マネーやポイントはどうなるの?」
いざという時のための“デジタル終活”について、弁護士・公認会計士の伊勢田篤史氏に聞きます。

スマホ時代の新常識 “デジタル終活”

「デジタル終活」とは、デジタル遺品トラブルを予防するための生前対策です。
デジタル遺品は、スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器に保存されたデータやインターネットサービスのアカウントなどを指します。

▼銀行・証券会社などのネット口座の情報
▼SNS・サブスクなどのアカウント情報
▼スマホなどに保存された写真や連絡先 など

伊勢田弁護士:
スマホのログインパスワードを家族できちんと共有されている方は少ないと思います。
万が一の際、亡くなった方のスマホのログインパスワードがわからないと、残された家族が情報を取り出すことができなくなってしまいます。

家族のスマホ、開けますか?

コメンテーター 友利新:
私のパスワードは家族みんなが知ってるんですけど、そういえば主人のは知らないですね。

パスワードがわからない場合、携帯ショップやスマホの会社に問い合わせても知ることはできません。顔認証や生体認証も、登録者が死亡した場合は基本的に解除することはできません。
無理に開こうとして暗証番号を複数回間違えると初期化が必要となる場合があり、データがなくなる可能性もあります。

伊勢田弁護士:
パスワードを解析してデータ復旧をしてくれる専門家もいますが、費用が20万~50万円、期間も半年~1年かかるケースもあり、そもそも開かない機種もあります。