「インスピレーションを与える存在」世界も注目

音響機器が好き 高尾忠弘さん(70)
「私のキャラクターは『ビデオストーリー』です。時々(孫の)学校のバスを迎えに行くんですよね。みんなが『キャー』って手をふってくれます」

メンマ作りが得意 奥田龍也さん(73)
「私は『スパイシーストロングメンマン』です。(カードに)サインして欲しいとか言われると、ちょっと戸惑うというか、気恥ずかしい気がしますね」

評判は海外にも伝わり、カードを求めて採銅所地区を訪れる外国人の姿も。

また、イギリスのガーディアン紙は、「サイdo男カード」の取り組みを「過疎化に悩む他の地方コミュニティにインスピレーションを与える存在」と評価しています。

“おじさんトレカ”で地域に絆を

カードを企画したのは、地元で生まれ育った宮原絵理さん。地域のつながりが薄くなっていく現状を目の当たりにしたことが、きっかけだったそうです。

採銅所地域コミュニティ協議会 宮原絵理さん
「子供は大人のことを知らないし、大人も声もかけられないとか、同じ地域の中に住んでいるのに(関係性が)希薄なところがすごく目立っていました。住んでいる子どもたちに『この人たちはすごいよ』とか、『こんなことやってくれている人がいるよ』っていうのを紹介したくて作りました」

カードには「その人らしさ」を詰め込みました。

採銅所地域コミュニティ協議会 宮原絵理さん
「元々営業職をされていて、お話がとっても上手なんですよ。なので饒舌なランナーで『トカティブ(おしゃべり)ランナー』、北九州マラソンに3度も出たことがあるんです。私たちは彼らのことをヒーローだと思っています」