10月28日午後2時から行われる安倍晋三元総理銃撃事件の山上徹也被告の初公判。

 傍聴抽選券の交付が午前8時半から奈良公園で行われましたが、奈良地裁によりますと、727人が列に並んだということです。

 一般傍聴席は32席設けられていて、倍率は実に「22.7倍」となっています。

▽殺人など5つの罪で起訴

 山上徹也被告(45)は、▽殺人▽銃刀法違反▽火薬類取締法違反▽武器等製造法違反▽建造物損壊の5つの罪に問われています。

 被告側はこのうち、▽2022年7月に安倍氏を銃撃して殺害した殺人の罪▽火薬を製造した火薬類取締法違反の罪▽銃撃前日に、旧統一教会の施設が入るビルに向かって“試し撃ち”をした建造物損壊の罪については起訴内容を認めるとみられます。

 一方、武器等製造法違反や銃刀法違反の罪については、一部で罪の成立などを争うとみられています。

 また、母親の旧統一教会への信仰・献金が家庭に与えた影響などを指摘し、情状酌量を求める構えです。

▽被告の母親も証人出廷へ妻・安倍昭恵さんも被害者参加制度を利用し…

 公判は予備日を除くと、28日の初公判を含め計16回。関係者によると、山上被告の母親も、弁護側請求の証人として出廷する予定です。

 また、被害者参加制度に基づき、安倍元総理の妻・昭恵さんの心情が記された書面も読み上げられる予定だということです。

 判決は、来年1月21日に言い渡されます。