山形市にある旧山形師範学校をご存じでしょうか。歴史的建造物ですが、保存されている本館と対照的に、講堂は老朽化が進んでいます。

その講堂を後世に残そうと今、保存に向けた活動が始められています。

松浦亜実 記者「国の文化財に指定されている旧師範学校の本館です。その隣にあるのが同じ時期につくられたとされる講堂。現在は老朽化が進み、立ち入り禁止となっています」

旧山形師範学校の講堂は、現在の山形北高校の敷地内にあり、1901年ごろに建てられた歴史的な建造物です。かつては高校の授業などでも利用されてきました。

隣接する本館は、講堂と同じころに建てられ、国の重要文化財に指定されていて、現在は、県立博物館が管理する教育資料館として活用されています。

一方、講堂は県の有形文化財ではあるものの、国の文化財としての指定は見送られたまま、老朽化が進んでいます。

雨漏りも確認され、去年から県によって応急処置として養生シートが張られているほか、耐震化にも問題があるといいます。

こうした状況から文化財としての価値が失われるおそれがあるとして、早急な修繕と、本館と同様に国の指定文化財への格上げを目指し、建築家や県の教育関係者などがおととし保存活用実行委員会を立ち上げました。