ゼロコロナ政策の緩和が加速する中国。あまりに急速な緩和に市民自らがコロナ対応に奔走する事態となり、今、ある商品を求める長い行列ができています。
記者
「上海のターミナル駅です、到着した人はここで陰性証明のためQRコードをスキャンする必要がありましたが、不要となったため、袋がかぶせられています」
連日、規制緩和の方針が発表される上海。市外から来た人に対する飲食店の利用規制が撤廃され、ディズニーランドもきょうから営業を再開しました。
こちらは感染者を強制的に隔離していた臨時病院。規制緩和を受けて一斉に解放されることになりました。
しかし、別の病院ではこんな人も…
スタッフ
「もう時間です。早く行きましょう」
男性
「行かない」
スタッフ
「帰らないんですか?」
男性
「帰らない。ここには食べ物も飲み物もあるから帰らないよ」
スタッフ
「お願いだから出てください」
こうした中、武漢でいち早く新型コロナへの警告を発したものの、「デマを広めた」として処分された李文亮医師のSNSアカウントにはこれまでの政策を暗に批判するコメントが相次いでいます。
「強制PCR検査は過去のものとなりました」
このアカウントは李医師が3年前にコロナで亡くなって以降、当局への怒りなどを書き込む場となってきましたが、国民から英雄視される李氏のアカウントを強引に閉鎖すれば反発を招くと判断し、当局も書き込みを黙認しているとみられます。
一方、北京では…
記者
「こちらは医療機器専門店なのですが、非常に長い行列ができています」
お目当ては、抗原検査キットです。
PCR検査場の撤去が相次いでおり、限られた検査場に行列が出来たことが影響したとみられます。
配達員
「外でPCR検査をしたくない人が抗原検査キットを頼んでいるようです」
また、薬局では…
薬局のスタッフ
「この一週間、風邪薬がよく売れています。最近、コロナの感染者の人数が増えたことと関連性があります」
新型コロナの症状に効果があると噂される薬や風邪薬が大量に売れているということで、急激な緩和で不安に駆られた市民が自己防衛策に走っている様子がうかがえます。
中国の専門家は緩和後の感染拡大で人口の6割前後が感染する可能性があると指摘していますが、現状でも感染者が行政に放置されるケースが相次いでいて、対応が追い付いていないのが現状です。
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