先細るマチの基幹産業の現実
寿都町の人口は、約2500人。毎年40人前後減っています。

2025年の春には、地元の鮮魚を売るスーパーが閉店。夏には、老舗の呉服店も姿を消し、中心部も空き店舗が目立ちます。
10月19日、道の駅で開かれた海の幸のイベントです。

こちらは、最近、寿都の沖で獲れるようになったというブリの幼魚=フクラギ。しかし、市場には流れない未利用魚のため、無料で配られました。
マチの基幹産業は、漁業と水産加工業ですが、現職の片岡さんは、事務所開きの日、危機感を露わにしました。
・現職 片岡春雄氏(76)
「今、7期目の向けての1番の寿都の問題は、漁業が基幹産業でありながら、海がそれに、なかなか応えてくれない時代になってきた」

寿都漁協の漁獲高を表したグラフでは、2020年と比べると、3割以上減っている現実があります。
・町民
「漁師さんは大変ですね。寿都ではコウナゴが名物だけど、地元じゃとれないし。ホッケもとれないもの」
前回の町長選の後、寿都町は、国のエネルギー政策に協力して、地層処分の「文献調査」を受け入れたことの見返りに20億円を手にしました。

その使い道は、将来の公共サービスに充てる基金に12億8000万円。
消防署の運営に7000万円。団地の公園の遊具の設置に、290万円が充てられました。そして、近隣の岩内町に1億5000万円を配分しました。
寿都町の一般会計は、54億円。交付金が、いかに大きな金額であるかがわかります。さらに、第二段階の概要調査に進んだ場合の交付金は、最大70億円といわれます。

・新人 大串伸吾候補(42)
「この町長選挙の争点は未来につなぐ街づくりの在り方です。私が考える寿都町の未来の姿は町民が核のゴミの問題のわだかまりを乗り越えて協同し、共に新たな価値を作り、そして一緒に挑戦するそのようなマチの姿を私は考えています」














