100か国以上の人が住む台東区の「にほんごカフェ」
日本語学習を通じて多文化共生を目指す台東区にある「にほんごカフェ」を取材しました。
台東区は東京都で4番目に外国人住民の比率が高い街で、100か国以上の人が住んでいます。去年6月に浅草橋で誕生した「にほんごカフェ」はいわゆる飲食店のカフェではなく、日本語を学べる多文化交流の“活動”を指しています。
毎週月曜日に浅草橋駅近くの高架下にある「まちの異文化交流ステーション」で、台東区に住むまたは働く外国籍の人と、地域の日本人住民の交流が図られるために作られました。
「にほんごカフェ」を主催するボーダレスハウス は、国際交流シェアハウスを運営している会社です。
国内では東京、大阪、仙台に、海外では韓国や台湾に、合わせて約80棟に120か国以上の国籍の人が住んでいて、最低3か国以上の人が共に生活する環境が作られています。
浅草橋のシェアハウスでは住民が地元の祭りや朝市に参加するなど多文化共生が進められています。
ボーダレスハウス 株式会社 細木 拓哉さん
「この『にほんごカフェ』を“カフェ”と名前を付けたのは、日本語の文法を学ぶというより日本語を通じてどうやったらコミュニケーションを日本の住民の方とできるかなとか、お友達を作るみたいな感覚で来ていただく場所をイメージしてスタートさせました。
中身としては日常に使う会話を中心としてやるんですけど、結果的にはお子さんの相談から『今度ここに行かなきゃいけなくて、その時どういう日本語を使えばいいの?』といった質問をするという場になっていて、井戸端会議みたいな感じで日本語を学ぶというところをイメージしてやっています」
取材をした10月6日も授業が始まる前から友達同士のように賑わっていました。
参加していたのは中国籍の生徒が9人、地域に住むボランティアを含め日本語の教師は7人と、ほぼマンツーマンで行われました。
これまでも、中国のほかインド、フランス、アメリカ、ドイツ、ウクライナ などあらゆる国籍の人が参加しているということです。
「にほんごカフェ」で教師を務め、台東区で多文化共生コーディネーターとしても活動する山藤弘子さんに台東区での多文化交流について聴きました。
「にほんごカフェ」日本語講師 兼 多文化共生コーディネーターの山藤弘子さん
「台東区の在住外国人の方の半分が中国の方です。
特徴としては、伸び伸びこどもに勉強させたいという思いで20代後半から30代後半にかけての子育て世代が台東区選んで来てる方が多いです。
今、台東区の約10%が外国ルーツの方というふうになってきましたので、お互いに学び合うということを大事にしています。
ここで外国の方と知り合って繋がりを持てるような、そういう機会をなるべく多く作ろうということを意識してやっています」














