旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の田中富広会長が富山市内で開催されたシンポジウムに出席し、解散命令の是非などについて講演しました。教団を長年取材してきたジャーナリストの鈴木エイト氏がその内容を解説し、チューリップテレビのニュース番組に出演し、教団を取り巻く現状について分析しました。

「文科省側が泣いた」田中会長、審理楽観視

富山市二口町の旧統一教会施設「富山家庭協会」で22日に開催されたシンポジウムは、教団の元広報局長・鴨野守氏が代表理事を務める県平和大使協議会が主催しました。

田中会長は講演で、前日に東京高裁で行われた解散命令の審理に触れ、証人として出廷した信者2人の対応を「質問に1つ1つ答える真摯な姿勢。本当に私も感動しました」と評価しました。

さらに「文科省側の人が泣いた」「検察は目を隠していた」などと述べ、教団側に有利な状況であることを示唆しました。

鈴木エイト氏は、この田中会長の発言について「文科省側の人が信者の証言に感動して泣いたという話は、にわかには信じがたいものがあります」との見解を示しました。

そして、この発言の真意は「内部の結束を固めるため、あるいは裁判が有利に進んでいると信者たちにアピールする狙いがあったのではないでしょうか」と、その背景を分析しました。

また、田中会長が「裁判所が裁判をしていると思っているのが間違いだ」と述べた点については、日本の司法制度そのものに対する強い不信感を公の場で表明したものであり、非常に重要な発言であると指摘しました。