スープがお皿からこぼれるほどの「スープパスタ」が注目され、専門店も続々登場しています。人気のワケとは?

「汁だく」&「エプロン必須」で売上2倍

平日にもかかわらず行列&満席の『IVO HOME'S PASTA 品川店』(東京・品川駅ナカ)。

全国に10店舗展開するスープパスタ専門店で、いま女性客を夢中にしているのが「絶望のスパゲッティ」(1420円)です。

THE TIME,マーケティング部 山根千佳部員:
「ニンニクのうま味とクリーミーさもしっかりあって、すごく美味しい」

その絶品のトマトソースが皿のふちまでひたひたに入り、もはや下の皿にもこぼれている状態。何が「絶望」なのかというと…

「これエプロンしてなかったらやばいよね」(50代女性)
「結構机がべちゃべちゃ(笑)」(20代女性)

あまりのスープの量に、食べるときに必ずスープが跳ねてしまうのです。
そして、「絶望」はお客さんだけではありません。

アルバイト歴6か月・店員:
「めっちゃ大変。1か月ぐらいしたら、ちゃんと運べるようになった」

食べるのも運ぶのも大変なスープパスタですが、売上げが2倍になる店舗もあるほど人気は右肩上がり。2025年には岡山・名古屋・大阪の3店舗を新しくオープンしています。

なみなみスープ×肉汁ハンバーグ

2024年6月に登場したスープパスタ専門店『スパゲティ食堂 ズッパ 松戸本店』(千葉・松戸市)でも、あふれんばかり。

人気メニューは、野菜やきのこの出汁を使ったあっさりスープに牛乳・生クリームを合わせた『ホワイトハンバーグ』(1650円)です。

パスタを覆いつくすスープは下の皿にこぼれるほどなみなみで、その上に手作りハンバーグがON。ジューシーな肉汁とコクのあるクリーミーなスープの相性は抜群です。

20代女性:
「何ヶ月も前からずっと行きたいなと思って。“ガツンとした味”が美味しい」

女性の「隠れたニーズ」にフィット

いま、スープパスタが人気になっているのはナゼなのでしょうか??

『ぐるなび』飲食店支援事業部・山本瑛美さん:
「下のお皿にスープがこぼれるぐらい“たっぷり入ったもの”が話題になっている。“SNSの時代にマッチ”していてインスタグラムで「#スープパスタ」が約7万件投稿され増えている」

“ボリューム感あふれるビジュアル”が、食事に映えを求める人たちの心を掴み、さらにそのボリューム感が、“隠れたニーズ”にもフィットしているといいます。

山本さん:
「女性が『お腹いっぱいコスパ良く食べたい』という時に思い当たるお店があまりない中で、スープパスタのお店がそのニーズにマッチ。同じ大盛でもラーメンよりもパスタの方が女性は頼みやすい」

確かに、「絶望のスパゲッティ」の大盛り(パスタ140g)をオーダーした20代女性は「ラーメンと比べてパスタの方が大盛りは食べやすい」とのこと。

『ズッパ』でも、無料の〆リゾットも「全然行けちゃう」「すんなりペロッと食べちゃった」(20代女性)と完食する人がほとんどでした。