「議員定数の削減」は“すり替え”か?国民にとってのメリットは?
日比キャスター:
そして政策協議の焦点は、大きく3つありました。

▼食料品にかかる消費税ゼロ
▼「企業・団体献金」の廃止
▼議員定数の削減
吉村代表は「議員定数の削減」の主張を一気に大きくしていますが、これはなぜなのでしょうか。
川瀬善路 政治部デスク:
もともと維新は「身を切る改革」という中の一つで、「議員定数の削減」は掲げていました。ただその中で、16日に吉村代表がテレビ出演などで「これは絶対条件だ」と。さらに「臨時国会の中でやらなければいけない」と言っています。
立憲の安住幹事長などからは「『企業・団体献金』で折り合うことができないから、『議員定数の削減』にすり替えているのではないか」という批判が起きているわけです。
日比キャスター:
野田代表からも、「1割削減というのは、あまりにも乱暴なやり方ではないか」という厳しい見方もありますが、「議員定数の削減」は国民にとってメリットはあるのか、これはなぜここまで推し進めなければいけないと吉村代表は思っているのでしょうか。

川瀬善路 政治部デスク:
維新が掲げている「社会保障費の問題」などは、私たちの生活にも痛みを伴うものです。その有権者に痛みを伴うことをする前に、まずは自分たちが身を切る姿勢を示すことが大事だと。その中で、「議員定数の削減」を説明の要件として挙げているわけです。
ただ、今回の政策協議の中で、当初言っていた「企業・団体献金」の比重が若干下がってきているなという印象があります。
山内あゆキャスター:
身を切るのであれば、歳費を下げればいいのではないでしょうか?
川瀬善路 政治部デスク:
おそらく歳費のことも今後の協議事項等にはなってくるかと思います。
南波雅俊キャスター:
1割ということは、衆議院では議員定数を50減らすことになりますが、実際にできるのでしょうか。自民党からも反対の意見が出ている中で、現実的な路線としてはどう見ていますか。
川瀬善路 政治部デスク:
吉村代表が言っている「秋の臨時国会で行う」というのは、やはり自民党内でも「かなり難しいのではないか」という声があります。
というのも、「議員定数の削減」というのは、衆議院の中に「選挙制度に関する協議会」というものがあり、そこで通常国会の間もずっと議論を続けていました。
その中で、「議員定数の削減」の話が出てきたので、自民と維新が合意したからできるのかというと、「そうではないのではないのではないか」という声が上がっています。
日比キャスター:
これらについて、最終決定はいつ頃になるのでしょうか。吉村代表によれば、「(自民党と連立するか)20日に最終決定する」とのことです。