「1時間に44.9回、呼吸が止まっています」。検査で告げられた睡眠時無呼吸症候群(SAS)”重症”という現実。眠っている間に元プロ野球選手の天谷宗一郎さん(41)の体は酸欠と戦い、心臓や血管に負担をかけていたのです。天谷さんが選んだのは、空気を送り込み、無呼吸を防ぐ「CPAP治療」。初めての目覚めた朝に感じた変化、そして続ける難しさ-。治療を通して天谷さんが見つけた”眠りと健康の関係”とは-。(【特集】「睡眠が壊す健康~眠りの奥に潜む“沈黙の病”」全5回シリーズの4回目)
■「44.9回」の現実 呼吸を取り戻す
「44.9回」。元プロ野球選手で解説者の天谷宗一郎さん(41)が眠っている間に、1時間あたりで呼吸が止まっていた回数です。診断結果を見つめながら、天谷さんはしばらく言葉を失いました。
天谷さん
「まさか、自分が…。44.9回も呼吸が止まっているとは、思っていませんでした。苦しいとか、眠いとか、まったく自覚症状はありませんでした」
重症の睡眠時無呼吸症候群。眠っているはずの間に、体が酸欠と戦っていた--。天谷さんはその場ですぐ、治療に踏み出す決意を固めました。














