《深夜の摘発シーン「検挙します」海保vs.密漁者》

 室蘭海上保安本部の管内では2024年8人、今年2025年は10月14日現在、すでに3人が摘発されている。

ただ摘発には、禁止エリアで釣り上げたことを確認する必要があるため、深夜の暗闇に身を隠すように監視をかい潜ろうとする違反者も多い。

3年前の2022年10月、室蘭海上保安部が、サケ密漁の人物を摘発したときの映像が残されている―。

海上保安官
「ダメでしょ!」
密漁者
「わかりました」
海上保安官
「何、ダメことをやってるの!」
密漁者
「スミマセンでした」
海上保安官
「密漁したサケは、これとこれね。水産資源保護法でサケとか獲っちゃいけない」
「“引っかけ釣り”って言ってさ、北海道漁業調整規則で禁止されている。捜査しないといけないから、検挙します」

 河口付近の禁止エリアでサケを釣り上げる密漁は、6か月以下の拘禁刑、または10万円以下の罰金が科せられる犯罪だ。

白老町を流れる敷生川の河口付近で摘発が相次いでいる。私たちは、密漁の実態を探ることにした。