去年1月、愛媛県今治市の住宅でピアノ教師の女性が殺害された事件。
15日松山地裁で初公判が開かれ、殺人などの罪に問われている男は起訴内容の一部を否認しました。

殺人などの罪に問われているのは、愛媛県西条市樋之口の無職、榊原正道被告35歳です。

起訴状などによりますと、榊原被告は、去年1月26日、今治市松本町でピアノを教えていた冨田小雪さん当時64歳の住宅に侵入し、包丁で首を数回切りつけて冨田さんを殺害。

その後、当時、交際関係にあった冨田さんの次女を車に乗せて連れ去り、監禁するなどしたということです。

松山地裁で開かれた初公判で、榊原被告は、切り付けは故意では無かったと主張。
次女を車に乗せて連れ回したことについて「監禁とは違うと思う」と述べ、起訴内容を一部否認しました。

検察側は、被告が次女と知り合い、交際を始めた時、次女には配偶者がいて、親族などから交際を反対され、トラブルが続いたことから、冨田さんの殺害などの犯行を決意したと主張しました。

一方、榊原被告は、冨田さんを脅す目的で首に包丁を突き付けたものの、もみ合いとなり、切り付ける結果になったと主張していて、検察側は、犯行の様子などが争点となると説明しました。

弁護側も、殺人罪の故意性と監禁罪の成立について争う姿勢を示し、事件の経緯を踏まえて量刑を判断するよう求めました。