気圧の変化で体調不良が起こるのはなぜ?

【理由1:気圧の低下で血管拡張】
気圧の低下で血管が拡張すると、繊細な神経に影響したり、血圧や脈拍に影響したりすることで、天気痛を発症します。

気象予報士 森朗氏:
人間の体は、実はものすごく空気の圧力を受けています。
手のひらの上に乗っている空気の重さは、100キロから150キロなんです。この圧力が少し変化するだけで、血管が広がったり縮まったりします。

【理由2:三半規管が気圧の変化を察知】
気圧を感じるセンサーは、耳の奥の三半規管にあります。
この三半規管が気圧の変化に対応できなくなると、自律神経が乱れて天気痛を発症します。

恵俊彰:
若い頃はなかったけど歳を重ねると出てくることもありますか?

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
1回気圧が変動したからすぐなるというわけではなく、繰り返しているうちにだんだん三半規管のセンサーの機能が追いつかなくなるとか、自律神経の中枢そのものが揺さぶりによって疲労をきたしてきます。若い人もなりますし、歳をとってからなることもあります。

恵俊彰:
これはずっと付き合っていかなきゃいけないんですか?

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
例えば症状が頭痛の場合は、血管が拡張したときに周りの繊細な神経が痛みを感じやすいと思うので、その血管をちょっと締めるようにする。低血圧の人は血圧を適正化することで予防にもなりますので、漢方薬なども選択肢に入ってきます。
血圧をこまめに測定して、調整することを検討してもいいと思います。

“天気痛”対策ストレッチ

≪首筋ストレッチ≫
右に10秒、左に10秒 手を添えて首を横に倒します。
1日2~3回、僧帽筋の伸びを意識して行うのがポイントです。

首には交感神経が集中しているので、ほぐすことでバランスを整えることが出来るそうです。

≪腹式呼吸deリラックス≫
両手を上に上げ、お腹を膨らませながら10秒かけて息を吸います。
次に手を下ろしながらおなかをへこませつつ、10秒かけて息を吐きます。

横隔膜を上下に動かすことで副交感神経を刺激し、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。

(ひるおび 2025年10月15日放送より)