■ランドセルに忍ばせた父の写真 不払いの父に長女は・・・

父から養育費を受け取っていない現状を子供たちはどう思うのか・・・。長女はインタビューに、あどけない笑顔を時折見せながらこう話した。
高校生の長女:
「養育費って子供のためにあると思うんですけど、養育費もらっていたら小さい頃の生活が楽に過ごせてたのかって思う」
「お母さんも仕事を休むこともできたと思う。養育費もらっていたら父に感謝できたかな」
長女は、父とほとんど一緒に暮らしたことはなく、記憶はない。ただ小学生の頃には、ランドセルの奥に父の写真を忍ばせていたと言う。いまの父をどう思うのか・・・

高校生の長女:
「たまに友達が(父親について)話していると、いいなと思う。でもあまり気にしない」
「会っても話すこともないし、戸惑いもあるから会いたいと思わない」
私はこれが、長女の本心だったのか分からなかった。ただ父親が養育費を支払っていれば、少なくとも長女は父の存在を感じていたはずだ。父親が“養育費を支払う”という責任を果たすことで、直接会わずとも何かしらのつながりを感じながら生きることができたのかもしれない。会うか会わないかは最後は子ども自身が考える事になるだろう。ただ不払いが続くことで、幼いころに僅かにつながっていた糸もいつしか切れてしまったように感じた。
■コロナ禍で再就職も難しい状態に ひとり親へのサポートが必要
女性は、シングルマザーに経済的な負担や仕返しなどの危険が及ばない形で、国が税金のように養育費を徴収する形を取って欲しいと訴えた。海外では、給料天引きを実施している国もある。
男女を問わず、全てのひとり親家庭は、子供を育てながら働くので長時間勤務するのは容易ではない。一度辞めてしまうと再就職先を見つけるのも難しい。
厚労省の「全国ひとり親世帯等調査結果(2016年調査)」では、ひとり親世帯は約142万世帯(母子世帯123.3万、父子世帯18.7万)その半数が「貧困の状態」にあると言う(平均年収は母子家庭143万円、父子家庭420万円)。
さらに、2021年6月の完全失業者数は、男性120万人、女性86万人。2019年の同じ月と比べていずれも約20万人増加している。コロナがひとり親世帯の貧困に拍車をかけている。
男女を問わず、全てのひとり親家庭は、子供を育てながら働くので長時間勤務するのは容易ではない。一度辞めてしまうと再就職先を見つけるのも難しい。
厚労省の「全国ひとり親世帯等調査結果(2016年調査)」では、ひとり親世帯は約142万世帯(母子世帯123.3万、父子世帯18.7万)その半数が「貧困の状態」にあると言う(平均年収は母子家庭143万円、父子家庭420万円)。
さらに、2021年6月の完全失業者数は、男性120万人、女性86万人。2019年の同じ月と比べていずれも約20万人増加している。コロナがひとり親世帯の貧困に拍車をかけている。