緑を見ることは本当に目にいいの?

平松医師によると、この“常識”も間違い。
「緑に視力回復効果は期待できない」そうです。
「緑色」ではなく、先ほどと同じように、大切なのは「距離」。
実際に目にいいのは遠くを見ることです。習慣的に遠くを見ると近視が進行しづらくなります。
理想は6m、科学的には最低2m以上遠くを見るといいとされています。
恵俊彰:
目が良くなるんですか?
平松類医師:
近視になりにくいということと、一時的な近視であれば、戻ったりリカバリーできる可能性があります。
次に、目の健康維持に役立つ実践的なトレーニングを教えてもらいます。
「脳」を鍛えて視力回復 「ガボール・アイ」

そもそも、人はモノを見るときに、まず目で情報を拾い、それを脳で処理しています。
目で見たぼやけた画像を、脳が鮮明な画像に補正する。
すなわち「視力」は「目」と「脳」のチームプレーなので、視力の要である「脳」を鍛えることが大切なのです。

科学的に実証された視力回復法「ガボール・アイ」というものがあります。
不鮮明な模様の中から同じ柄を探し出し、画像を鮮明にする脳の処理能力を鍛えることで、視力回復と同様の効果が期待できるというものです。
米カンザス大学の研究では、被験者全員の視力が改善し、老眼では近見視力が平均0.3向上。カリフォルニア大学の研究では、大学生と高齢者の近視と老眼の改善が示されています。
平松医師によると、完全な視力回復にはならないが、より鮮明に見ることができ目が疲れにくくなる効果が期待できるといいます。
平松類医師:
ぼやけた画像を見ることで、それをどうにか処理しようとする脳の能力が改善するので、普段の見え方も良くなるという感じです。
ノーベル賞を受賞されたガボール博士が開発されたもので、実際に私の研究でも30人ぐらいやっていただき、大体7割の人が平均0.2程度改善しました。
ただ、私のようにすごく近視が強い人は改善できないというところはあります。