相次ぐ、首都圏大型スーパーの関西進出。関東で160店舗以上展開する大型スーパー「オーケー」も低価格を売りに去年11月に関西に初上陸し、“黒船来航”とも言われました。この「オーケー」効果で各スーパーの“値下げ合戦”が起きていて、関西の消費者はラッキーという声もあります。
大型スーパーの関西進出で私たちの生活はどう変わっていくのか?関西のスーパー生き残りのヒントとは?経営コンサルタント・岩崎剛幸氏への取材を含めてまとめました。
スーパー「オーケー」なぜ安い?
「オーケー」とは、関東1都3県に160店舗以上出店しており、関東ではおなじみのお店です。「EDLP(Everyday Low Price)」、「特売をせず、いつも安い」がコンセプトで、アメリカから始まった概念だということです。
広告費を削減して安さを追求しているというオーケー。スーパーマーケットの広告は「チラシ」が思いつきますが、オーケーは特売日がなく毎日が安いためチラシを出しません。品揃えを少なめにすることで安く提供するという方法も取り入れているということです。
オーケーは去年11月、関西初出店となる東大阪市の高井田店がオープンして以降、続々と関西に出店しています。
去年11月 高井田店(東大阪市)
今年 1月 西宮北口店(西宮市)
今年 9月 南武庫之荘店(尼崎市)
今年10月 北伊丹店(伊丹市)
このほか今年度に3店舗、さらに来年度には大阪府内に7店舗開業を予定しています。
経営コンサルタント・岩崎剛幸氏によると、「関西がブルーオーシャン(未開拓市場)というわけではない。全国どこでもスーパーは戦国時代(レッドオーシャン)」ということですが、なぜ関西へ進出するのでしょうか。岩崎氏は「流通体制を大きく変えずに出店することができる」ことに加えて、「“さらに西”を狙う場合に関西を拠点にし、今後広げていくという背景があるのでは」と話します。