万博の波及効果についてです。大阪・関西万博を訪れた外国人観光客のうち、2.9%が岡山市に、1.2%が高松市にも訪れたことが、日本政策投資銀行岡山事務所が実施した調査で明らかになりました。

日本政策投資銀行岡山事務所が今年4月から5月にGPSの位置情報を活用して調査したものです。それによりますと大阪・関西万博に来訪した外国人観光客のうち岡山市にも訪れたのは2.9%でした。万博期間中の外国人観光客の想定に基づくと約10万人が岡山市を訪れる計算になります。なお、倉敷市を訪れた人は2.0%で、高松市は1.2%という結果になっています。

(日本政策投資銀行岡山事務所 長澤健一 所長)
「2.9%という数字は一見するとちょっと低いかなというふうに思われるかもしれませんが、ほかの調査でもインバウンドが岡山にどのくらい来たいかという訪問意欲を調べたところ、だいたい3%前後なんですね。それと見合っているという意味では、それほど低いという数字ではないと思っています」

また、岡山市を訪れた人の割合で見ると、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアからが4.4%で、アジアの1.7%を大きく上回っています。欧米豪からの訪日観光客は滞在期間が長い傾向があり、国内の大型イベントはそのような人たちを取り込むチャンスになると日本政策投資銀行岡山事務所の長澤所長はみています。

(日本政策投資銀行 岡山事務所長澤健一 所長)
「欧米豪の人は滞在日数が長いということであるとすると、ほかの観光地と連携するということもあるんじゃないかと思っていまして。例えば、後楽園と金沢の兼六園が連携して、観光地の共通項があるところ同士が連携しながら周遊してもらうということで、より岡山に欧米豪の人が来てくれる可能性が高まるのではないかというふうに思っています」