自民党の総裁選について、各陣営の担当記者が5日連続で候補を深掘りし、選挙戦略を解剖します。最終日は小泉進次郎候補です。2024年は3位で涙をのんだ総裁選。この1年でどう変わったのでしょうか。

党内基盤、野党連携、世代交代に強みも経験は△

高柳光希キャスター:
2度目の総裁選を優位に進めているとみられる小泉進次郎氏。

小泉氏の“強みと弱み”を、番記者である山﨑記者が分析しました。

【小泉氏の“強みと弱み”】
党内基盤:◎
野党連携:◎
経験:△
世代交代:◎

44歳の小泉氏が総裁になれば、「世代交代」感は抜群です。安倍元総理の51歳を更新する可能性があります。

これまで他の4人の候補の“強みと弱み”も分析してきましたが、「党内基盤」に◎がついているのは、小泉氏のみです。

TBS報道局政治部 山﨑匠記者:
小泉氏は「党内基盤」「野党連携」ともに◎。「経験」には△をつけていますが、〇寄りの△と言えると思います。

小泉陣営には、加藤財務大臣、河野前デジタル大臣、上川前外務大臣と、前回の総裁選に出馬した3人の大きなバックアップがある状況です。

河野前デジタル大臣は「火中の栗を自ら拾いに行った胆力がある」と小泉氏を評価しています。

この“火中の栗”とは、江藤前農水大臣の失言から世間を揺るがす問題に発展したコメ対策で、緊急登板したことです。

明確な結果が出る働きではなかったかもしれませんが、「誰もが嫌がる批判の矢面に立ってきた」と評価をしている議員も多くいる状況です。

日比麻音子キャスター:
前回の総裁選に出馬した3人は、どのような形でバックアップをしているのでしょうか。

山﨑匠記者:
加藤財務大臣は今回、選挙対策本部の本部長を務めており、選挙を仕切る立場になっています。小泉氏の周辺を取材すると、「加藤氏に任せた」「よくやってくれている」といった声が聞こえてきます。

日比キャスター:
議員票では、すでに80人ほどの支持を集めているということですが、世代はどういった傾向にあるのでしょうか。

山﨑匠記者:
調査をしたところ、支持している世代は50代以下と60代以上が半々となっており、幅広い世代から支持を得ているといえると思います。