運転手不足で“合同修学旅行”にする学校も

南波キャスター:
バスの運転手不足は、地方でも深刻な問題となっています。
▼富山地方鉄道
2024年5月に高速バス5路線 60便を運休。
「修学旅行」のバス運転手確保のためだったということで、すでに予約があった高速バスについては料金の払い戻しを行ったということです。
▼北海道・釧路市の小学校17校
例年9月に修学旅行を実施していましたが、観光シーズンと重なるため、旅行会社から断られてしまったといいます。
別の旅行会社が「合同開催で閑散期なら運転手が確保できる」ということで、閑散期の10月と11月に、小学校17校を2~5校にグループ分け、行き先・宿泊場所も同じ“合同修学旅行”としたといいます。
専門家「働きやすい環境づくりに運賃の値上げはやむなし」

専門家によると、バス業界での人手不足の理由には「給与面」や「休暇が取りづらい」といった点があるということです。
例えば、運転手が体調不良になっても、バス自体は運休できないため、本来休日だった運転手を駆り出さなければなりません。
流通経済大学の板谷和也教授は「いかに働きやすい環境を作れるか…。賃上げして人員を確保するためにも運賃の値上げもやむなし」といいます。
日比キャスター:
都内のバスは乗車区間が短くても長くても、同じ料金だったりします。
この問題は何年も議論が上がっていますが、なかなか解決策が見つからない状況です。なり手へのモチベーション改善や運転手の環境の改善は必要だと思います。
私は小さなことかもしれませんが、バスを降りるときに必ず「ありがとうございます」と運転席に言うようにしています。
南波キャスター:
板谷教授によると、バスが遅れたときに乗客から「なぜ遅れるのか」と言われるなど、精神的な部分も離職に繋がることもあるということです。