万博のシグネチャーパビリオン「いのちの未来(石黒館)」のアンドロイドたち。その多くを京都府が受け継ぐ予定であることがわかりました。

 パビリオンをプロデュースした石黒浩教授が、10月2日午後、京都府内で行われた講演で明かしました。

 ロボット工学の第一人者、大阪大学の石黒浩教授が手掛けたパビリオンは、水が流れる漆黒の外観が印象的で、内部にはアンドロイドやロボットが展示されて、50年後のアンドロイドと人間との暮らしや、1000年後の「いのち」など、様々な『未来』が展示されています。

 2日、京都府内で行われたイベントで講演した石黒教授は、パビリオンのレガシー継承についてふれ、「いのちの未来」パビリオンのアンドロイドは京都府が受け継ぐ予定であること。また、けいはんな学研都市にある研究機関「ATR」に、いのちの未来研究所を立ち上げることが決定したことを明らかにしました。

 今後、京都府とATRは連携しながら、万博パビリオンのレガシーを引き継いでいくとともに、けいはんな地区や、ひいては世界をアンドロイド技術で盛り上げていく予定だということです。

 石黒教授は講演で、「アバターと人間が共生できる社会を、ここ(ATR)から作り出していけるとうれしい」と話しました。

 万博で示された“未来の姿”、研究の場を京都府に移し、今後どのように引き継がれていくのでしょうか。