夕暮れ時、乗客を襲った突然の事故。あわや大惨事となる可能性もありました。

列車に乗っていた乗客が撮影した写真。右側の窓ガラスが割れ、粉々になったガラスが床一面に散らばっています。慌てて席を立ったのか、荷物が残されたままの椅子も。

乗客
「恐らくガラスで切って出血されている方や、ガラスを体にかぶってしまい破片が皮膚などに残っている方を複数見た」

事故が起きたのは、岐阜県各務原市。1日午後4時40分ごろ、高山線の特急「ひだ」が踏切でキャリアカーに衝突しました。

乗客
「衝突の瞬間、車内の掲示板に『緊急停止します』というテロップが流れて、『何かあったのかな?』と思っていたら数秒後ぐらいに衝突音がして、バリバリとガラスが割れて。ガラスが割れたせいなのか煙がパッと出て、しばらく見えにくいような状況になっていた」

記者
「事故が起きた電車から続々と人が降りてきています」

線路上に止まった列車から、ハシゴをつたって降りる乗客たち。作業は日暮れまでつづきました。手を引かれて歩くお年寄りや子どもを連れた人が線路の柵を越えていきます。

乗客およそ200人を乗せた富山発~名古屋行きの特急ひだ14号。事故は岐阜駅に着く手前で起きたといいます。

乗客20人がガラス片で顔を切るなどのけがをし、4人が病院に運ばれました。

乗客
「『けがされた方がいたら教えてください』と車掌の方からは放送がありました。自分の号車はけがした方がいたので、周りが『大丈夫ですか?』とみんなでガラスをはらった」
「パニック的に何があったんだろうという、ぽかんと皆さん。(Q.何時間待った)40分くらいは電車の中にいたと思う。40分から50分くらいですかね」

列車と衝突したキャリアカーは、踏切内で立往生していたといいます。

キャリアカーを運転していた名古屋市の会社員の女性(26)にけがはありませんでした。女性は会社に戻る途中だったということです。

JR高山線は岐阜駅と鵜沼駅の間で運転を見合わせていましたが、事故からおよそ3時間半後に運転を再開しました。