■北海道の胆振地方で記録的な大雨に
1日の北海道は、暖かく湿った空気や上空の寒気の影響で、大気の状態が非常に不安定になっていて、胆振地方で記録的な大雨になっています。
1日朝、白老町森野で、午前6時21分までの1時間に123.5ミリの猛烈な雨を観測し、1時間に降った雨の量としては統計史上最多となりました。
災害の発生につながり、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨であることを伝える記録的短時間大雨情報が2回発表されました。

胆振地方の局地的な大雨の原因は主に3つ考えられます。
・北海道の東にある高気圧の周りを回って南から暖かく湿った空気が地上付近に流れ込んだこと。
・南東風が吹き、南東斜面にあたる胆振の山沿いで上昇気流が起き、雨雲が発達したこと。
・上空の寒気の影響で地上との温度差が大きくなり、大気の状態が非常に不安定になったこと。
さらに、北海道付近の海水温が平年より1~2度高かったことも原因の一つとして考えられます。
この状況は1日いっぱい続きそうです。

日本海側南部と太平洋側西部では、1日夕方にかけて、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
季節の変わり目は地上と上空の気温差が大きくなり、大気の状態が不安定になります。
また、10月はまだ台風シーズンです。今後も大雨に注意してください。
(HBCウェザーセンター:須賀桃子気象予報士)