■利用者の本音は…

利用者に話を聞いてみた。

利用者・71歳(週2回3年ほど通所)
「他のところに行っていたが面白くなかった。体操やリハビリとかばっかりで。麻雀できるからここにしようって。ここは楽しい。他の施設には行きたくない」


利用者(週2回2年ほど通所)
「麻雀はここに来るようになってから上手な人を見て覚えた。結構頭の体操になる」


利用者・86歳(週2回半年ほど通所)
「麻雀は好きじゃないからパチンコをしている。娘が四六時中僕のことを見てるのは大変だからね。あんまり娘に迷惑かけちゃいけないと思って来ている」

元々麻雀やギャンブルが好きで、通うのが楽しくて楽しくて、という人もいれば、仕方なく来ている、という人もいるが、森社長は…

森社長
「本心は皆さん来たくないんですよ。でも、介護が必要になってしまったときに妥協ラインでここだったらしょうがねーなー、っていう感じで来ていただけるところでもあると思うので。ノリノリの方も仕方ねーって方も、来た以上は少しでも楽しく過ごしてもらいたい」

■大切なのは「自分で選択して通えること」

ラスベガスは従来型には収まらなかった利用者のニーズを捉えたとも言えるが、森社長は「ここがいい、他はダメ、というのはまったくなくて、選ぶのは利用者だ」という。実際、同じ運営会社で従来型のデイサービスの運営も行っている。従来型を求める人もいるからだ。

森社長
「選択肢があるっていうことがこの国の幸せだと思っているので。自らの選択、自らの意思で通えるようなサービスを作り上げたい」

麻雀が好きな人がラスベガスで麻雀ができるように、園芸が好きな人が園芸を楽しめたり、ペットが好きな人はペットと触れ合えたりと、介護される人が選択できるようにデイサービスの幅も広がっていくといいと感じた。