報徳学園のエース・澤田投手が突如乱れるも…背番号1を背負う意地見せる

 しかし、両チームが1点ずつを取り合って、報徳学園が3点のリードを保ったまま迎えた8回表、5回から登板していたエース・澤田悠佑投手が突如乱れます。2アウトから明石商の下位打線の粘りの前に3連続四死球。さらに1番・岩崎凌真選手に対して、ボールが先行して3ボール・ノーストライクと長打が出れば一打同点の大ピンチを招いてしまいます。

 明石商の反撃ムードが漂う中、実力はもちろん、精神力が試される場面。ここは、澤田投手が「背番号1」エースナンバーを背負っている意地をみせました。

 「微妙なコースがボールになって、(投球の)リズムを乱してしまったが、ここは、ゾーンに対して思いっきり腕をふることだけを考えた。抑えられるという強い気持ちで向かっていった。とにかく抑えることができてほっとした」と語った澤田投手。3球すべてストレートで押し切って岩崎選手を空振りの三振、最大のピンチを脱出しました。

 大角監督が「U18日本代表にコーチとして帯同してチームを離れた後、練習に復帰すると、チームががらりと変わっていた。選手ひとりひとりが高い意識をもって練習に取り組むようになっていた」と語った報徳学園。9回には、期待される中尾選手がセンターからマウンドへ。切れ味鋭い変化球を武器に三者凡退に打ち取ってゲームセット。難敵・明石商を5対2で下して、見事に準々決勝進出をはたしました。