元岩国市長が直面した 露骨な「アメとムチ」

元岩国市長の井原勝介さん。25年ぶりのFCLPを見に行くことにしました。

(元岩国市長 井原勝介さん)「岩国市は特別で、道路をつくるにも学校をつくるにも、文科省などに行くのではなく、まずは防衛省の補助金がとれるかどうか」

井原さんが市長を務めていた2006年。アメリカ軍再編に伴う岩国への空母艦載機の移転計画で揺れていました。当時、井原さんは計画に反対し、是非を問う住民投票に踏み切った結果、投票総数の87%を反対票が占めました。

この時、直面したのが、基地負担を条件に国が補助金などを支給する、露骨な「アメとムチ」でした。

(井原勝介岩国市長・当時)「厳しいお話でした」

市は市庁舎の建て替えに総額49億円の補助金を見込んでいましたが、新たな基地負担の増加に反対したことで国は支給をストップしたのです。

その後の市長選で、基地負担に容認の姿勢を見せた候補が当選すると、国は支給を再開しました。

(元岩国市長 井原勝介さん)「お金を出せば岩国市は言うことを聞いてくれると国に思われてしまう」