「宙ぶらりん…」父親の思い

父親は自身の心境をこう語る。「気持ちが常に宙ぶらりんなんですよね。生きているのか、この世にいるのか、結果が出ていないので、この9年間、ずっと宙ぶらりんのまま生活してきました」
「娘は自分の好きなように働いたり、旅行に行ったり、自由にお金を使ったりすることもできなかった。この9年間は本当にかわいそうだと思うこともあります」
実際、美咲さんの預金口座からは一度も引き出しがなく、携帯電話も使用されていない。健康保険や年金の記録も止まったままだ。

また、当時の美咲さんについて、けんかをしたことはなく、実家に帰った際の迎え役は自分だったと父親は振り返る。「娘との繋がりを感じます」と話し、帰省に使っていた美咲さんのリュックを大切に保管している。