青森県むつ市の住宅で男性が腹から血を流して死亡した事件から約1か月半。男性の弟が、9月25日に殺人の疑いで逮捕されました。事件現場となった弟の自宅からは、数十本の刃物が押収されています。
小泉基 記者
「容疑者と見られる男を乗せた車がいま、むつ警察署に入ります」
逮捕されたのは、むつ市川内町宿野部の無職・坂井守 容疑者(70)です。
坂井容疑者は8月14日の朝、自宅に訪れた5歳年上の兄の勇さんの腹を刃物で刺すなどして殺害した疑いが持たれています。
警察は、車の駐車に関する苦情を受けて坂井容疑者の家を訪れ、遺体を1階の居間で発見していました。司法解剖の結果などから殺人事件として当時、同じ部屋にいた坂井容疑者の関与について慎重に捜査を進めた結果、容疑が固まったとして9月25日に逮捕しました。
これまでのところ、兄弟の間にトラブルは確認されていませんが、近くに住む人は事件が起きる兆しはあったといいます。
付近の住人は
「兄弟同士、何かがあってカッとしたのではないか。いつかこうなるのはみんな分かっていた」
警察は、坂井容疑者の家から数十本の刃物を押収し、凶器の特定を急ぐとともに犯行の動機や経緯について調べを進めています。
また、裁判員裁判の対象として、警察は坂井容疑者の認否については明らかにしていません。