韓国で、尹錫悦前大統領の妻・金建希被告の初公判が開かれました。旧統一教会側から金品を受け取った疑いもある金被告。政治と宗教の癒着をめぐる問題にメスが入るのか注目されます。
午後2時すぎ、ソウル地方裁判所の第311号法廷。腕を抱えられながら入ってきたのは、前大統領夫人・金建希被告です。メガネにマスク姿で一礼をしてから席につきました。横に座る弁護士と何かを話す様子もみられます。
夫である尹錫悦前大統領は、非常戒厳をめぐって内乱を首謀した罪に問われ裁判が進められています。
大統領経験者の妻が刑事裁判に臨むのは、韓国史上初めてのことです。
金被告の現状について関係者は…
金被告の関係者
「食事は一日1食しかとらず、健康状態も悪い」
韓国・MBNテレビは、金被告が逃亡を防ぐための電子足輪をつけて病院に通っていると報じました。
金被告に対する疑惑は16。中には、旧統一教会側から教団に便宜をはかる見返りに金品を受け取った疑いもありますが、きょうの審理で金被告はすべての起訴事実を否認しました。
この事件への関与が疑われるのが、きのう逮捕された旧統一教会トップの韓鶴子総裁。
きょう、拘置所の前には…
記者
「あちらに信者が来ています」
取り調べのため拘置所を出た韓容疑者が乗っているとみられる車に向けて、応援の声を送る人たちの姿がありました。
韓容疑者がいる独房は4畳程度で、テレビが設置されているということです。
韓国で旧統一教会は、食品や不動産などを抱える「企業グループ」とのイメージを持たれています。しかし、専門家はこうした事態に世論の風向きが変わったと指摘します。
釜山長神大学 卓志一 教授
「最近になって、韓国内で旧統一教会に対する否定的なイメージが大きく拡散されている」
韓国メディアによりますと、旧統一教会をめぐっては、当時、与党だった「国民の力」に10万人を超える信者を集団入党させた疑いでも捜査が進められています。
政治と宗教をめぐる癒着に、どこまでメスが入るのか注目されています。
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