毎日の買い物などで見かけるお値段から世の中の動きを読み解いていく「きょうのお値段」。今回は、駅の命名権の値段です。

銚子電鉄だけに“上り調子”?駅の命名権の効果とは

出水麻衣キャスター:
千葉県銚子市を走る「銚子電鉄」の駅の命名権は、年間「150万円」です。

スタジアムや公共施設などの命名権が話題になることは多いですが、銚子電鉄が命名権を募集するのは「経営難」のためです。

銚子電鉄はコロナ禍で客足が落ちたあと、様々な取り組みで経営を立て直していることで有名ですが、今回駅名の命名権を販売するのもその一環だといいます。

たとえば「本銚子(もとちょうし)駅」の場合は、年間150万円。医薬品の卸売会社が契約しており、「上り調子、本調子、京葉東和薬品」の駅名で車内アナウンスなどされています。

車内アナウンスを通しての社名の宣伝は耳に残りますよね。

銚子電鉄の駅名は、10駅すべてで命名権が使用されています。

「絶対にあきらめない 古着deワクチン日本リユースシステム会社 ちょうし」、「えぇ銚子!!えぇトラックレンタル♡A-TRUCK」など、なかなか見たことがない駅の看板になっています。

また、ある工務店は銚子電鉄の「ありがとうと皆さんに言われるような存在になりたい」という理念に共感し、終着点である「外川(とかわ)駅」を「ありがとう」と命名しました。

駅名の広告効果について、本銚子駅を契約している医薬品の卸売会社の社長にお話を伺いました。

2015年から契約 京葉東和薬品 長嶋博美社長
「駅名も話題となり、広がっている実感がある。駅名は銚子電鉄社長が提案してくれたので、会社も“上り調子”になってくれれば」

このような期待を寄せていました。