ウミセミもいる!?

──海にも仲間がいるのでしょうか?

(東洋産業 大野竜徳さん)
「川、山とくると、海にもウミセミと呼ばれる生物もいます。しかし、 ウミセミは残念ながら鳥ではない、まったく別の生き物です。

ウミセミと呼ばれる生き物は数種類いますが、その一つはコツブムシと呼ばれる生き物の仲間です。

コツブムシは岩場や潮間帯に生息するダンゴムシの海バージョンのような存在で、海岸の岩の裏などにびっしり付いていていることがあります。

鳥でもなければ派手な生き物でもなく、まさかの地味で小さいダンゴムシの仲間。名前の響きだけで生き物を判断すると見事に裏切られますね」

「ほかにも魚にもウミセミと呼ばれるものがいます。

魚のほうのウミセミは90~150mくらいの海底に住んでいて、長い胸びれをもつホシセミホウボウという魚の一種です」

「冬の街でも出会えるかもしれない、美しさと適応力の象徴、カワセミ。カワセミはとても美しいだけでなく、環境の変化に対する柔軟性にも優れた鳥です。

12月、かなり寒くなってきたこの時期でも活動し、都市の水路や公園の池でも身を潜めて一瞬を狙って狩りを続けていることでしょう。

この冬、朝夕に散歩をしている途中で水辺の周辺に視線をめぐらし、鳥の鳴き声に耳を澄ませてみてください。

静寂の中を、水面を走り抜ける青い鳥を見かけることができたら季節の景色にひときわ鮮やかな彩りを添えてくれるはずです」