「野球をやっていた時よりも野球のことを考えている」

島津有希アナウンサー
「撮影中、意識していることは?」

フォトグラファー 相山慎さん
「スポーツによってスピード感などが違うので、そこに順応するのに非常に苦労した面はあるが、自分も長らく野球をやっていたので、選手がどのようなことを意識しているか、どういうふうにプレーしたいのかという意図を汲み取れるように意識して撮影している。今のほうが、野球をやっていた時よりも野球のことを考えている」

激走の跡がうかがえる一枚 撮影:相山慎さん 

島津有希アナウンサー
「撮られた人からの感想は?」

フォトグラファー 相山慎さん
「1番多いのは『そのプレーした時の気持ちが思い出せる』『臨場感がある』と言われたことが嬉しかった。カメラの勉強は独学でやってきた。誰かに教わると、教わった人と同じような写真になると思って。自分の色を出すためにはどうしたらいいのかということで自分で勉強した」

ホームランを確信したショット 撮影:相山慎さん

島津有希アナウンサー
「野球で一番撮るのが難しいシーンは?」

フォトグラファー 相山慎さん
「捕る瞬間。その打った後すぐ(カメラを)向けないといけない上に、しっかりその選手を画角に収めないといけないので、反応速度というのは社会人野球までやって140キロ、150キロというボールを体感してきたからこそだと思う。その能力がまだ少し残っているのかな」

ボールと被写体のバランスが難しい一枚 撮影:相山慎さん

島津有希アナウンサー
「負けたチームにカメラを向けるときの心境は?」

フォトグラファー 相山慎さん
「試合に負けた人からも『その時の気持ちを一生忘れずに、またリベンジしたい』という言葉をもらった。スポーツは勝負事なので、勝者がいれば敗者もいて、どうしても勝者が喜んだ瞬間やガッツポーズにフォーカスしがちだが、その影には悔しい思いをした敗者がいる。敗者にもスポットを当てて、悔しい気持ちを次の糧にしてもらいたい。喜んでいるファンもいれば、片方にこれぐらい悔しがっているというところも伝わればいいな」

サヨナラ負け直後のシーン 撮影:相山慎さん 

島津有希アナウンサー
「撮影する側になってやりがいを感じるときは?」
フォトグラファー・相山慎さん
「社会人野球のファンから『北信越地区の野球に非常に興味を持った』『遠方でなかなか観に行けないが、写真を見て熱戦の様子が伝わった』など、選手以外の声も励みになっている」