黒潮の流れが理由か
宮城県水産技術総合センター 富川なす美副主任研究員:
「カツオが北へ上がってくる量が年によって全然違う。多い年もあれば少ない年もあって、今年が1番少ないところにたまたま当たってしまった」

また、カツオを北上させる暖流の黒潮が、千葉県沖から気仙沼をやや離れた東に向かって北上していることも要因になっていて、今年は漁船も漁場を変えていると指摘します。

宮城県水産技術総合センター 富川なす美副主任研究員:
「房総半島沖には4キロを超える大きなカツオの群れがあちこちいて、そうするとより近い千葉県の勝浦の方で水揚げすることが多くなる。どうしても気仙沼の方の水揚げが今伸びていない」
今年は、和歌山から気仙沼に近代的な一本釣り漁が伝来してから350年の節目です。それだけに漁業関係者も漁の動向を気にしています。

気仙沼市漁業協同組合 臼井靖参事:
「かなり厳しい状況だが、漁期があと2ヵ月あるので、戻りガツオの漁に恵まれ29年連続日本一が達成出来たら良い」

今後の見通しについて県水産技術総合報センターの富川さんは「三陸沖ではカツオの群れの規模が小さく数も少ないため、今後水揚げが大きく増えることはないのではないか」と話していました。