水揚げ量7分の1に激減

気仙沼漁協によりますと、気仙沼港の今年5月から21日までの生鮮カツオの水揚げ量は4005トン。去年の同じ時期の2万7709トンに比べ7分の1に激減しています。一方、首位を走る千葉の勝浦港は6639トンで気仙沼港に2634トンの差をつけています。

仲買人:
「30数年、仲買人をしているが想定外も想定外。こういう事態になるとは思わなかった。我々にとっては死活問題」

カツオ漁の不振は地元の水産加工会社にも影響を及ぼしています。気仙沼市唐桑町にある「マルヤマ」は「手火山(てびやま)式」と呼ばれる伝統的な製法でかつお節づくりをしています。「手火山式」はカツオを入れたせいろを炉でいぶす製法で、職人が手をかざして火加減を確かめることが名前の由来です。

マルヤマ 熊谷智範代表取締役:
「こっちとこれを比べると、こっちが火が弱いので、移動させながら全体の火を調整していきます」

いぶした後は天日干しで自然乾燥させ、さらに半年かけて熟成させるため、完成まで10ヵ月から1年かかります。今シーズンは原料となるカツオの仕入れに苦労し、生産量は例年の半分程度にとどまる見込みだといいます。

マルヤマ 熊谷智範代表取締役:
「普段の加工している数量は20トン前後、今回はどうにか10トンちょっと半分を買い付ける事が出来た。中小サイズの2・5キロがベストサイズだが今年は全体的に小ぶり」

気仙沼のカツオ水揚げはなぜ減少しているのでしょうか?