県議会9月定例会がきょう開会し、山形新幹線の車両トラブルに伴う観光業への支援策や、クマ対策の強化などを盛り込んだ、およそ68億円の補正予算案が上程されました。
きょう開会した県議会9月定例会では、総額68億2300万円の一般会計補正予算案など、33議案が上程されました。

補正予算案の主な項目です。
まず、山形新幹線が新型車両のトラブルで今年6月から長期間通常ダイヤでの運行ができず、大きな打撃を受けた観光業の支援として1億1千万円が計上されています。
具体的には県内の宿泊施設の料金を、1人1泊あたり3000円割り引くキャンペーンを今月から12月中旬まで行います。

また、出没が相次ぐクマへの対策としておよそ6486万円が計上されました。
吉村知事「市街地へのクマ出没の抑制に向けて、緊急に河川の藪の刈払いを行うとともに、緊急銃猟を行うための資材購入や、訓練・研修、普及啓発等を実施する市町村に対して支援してまいります」

県内で今年クマが目撃された件数は、統計をはじめた2003年以降で過去最多の1057件(今月14日時点)となっていて、人的被害は6件起きています。
補正予算案では、市街地への出没を防ぐためクマの通り道となる河川のやぶの刈払いを行う費用に3400万円。
市街地にクマなどが出没した場合、銃を使用して対応するための損害保険料や、資材・訓練費などに437万円。空港への侵入を防ぐため有刺鉄線の更新などに2648万円が計上されました。
このほか、東京・銀座の県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」の機能強化を図るため、県はリニューアルか移転を検討していて、その費用として2億7050万円が盛り込まれました。

県議会9月定例会は、来月9日閉会する予定です。