北アルプスの燕岳の山小屋で、夕食の際にビールを飲んだ70歳の女性が、食後に倒れて一時意識がなくなり、一夜明けた18日午前、救助されました。
救助されたのは、伊那市に住む70歳の無職の女性です。
安曇野警察署によりますと、17日午後7時半前、標高およそ2700メートルの燕岳付近の山小屋の関係者から、「女性が食事を終え、立ち上がったら後ろに倒れ、意識がなくなった」と通報がありました。
その後女性は意識を回復し、一夜明けた18日の早朝から、山小屋の関係者と下山を始め、途中で安曇野警察署山岳遭難救助隊員と北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会の救助隊員と合流して、背負われたり、自力で歩いたりしながら中房登山口に下山したということで、午後0時半前に待機していた救急隊に引き継いで安曇野市内の病院に搬送されました。

女性は、17日に山岳会の仲間11人パーティで1泊2日の予定で中房登山口から入山し、燕岳に登った後、山小屋に滞在していました。
女性は、夕食の際に、ビールをジョッキで飲んでいたということで、山小屋の関係者が、医療関係者に聞いたところ、体が熱いなどの熱中症や、脱水症の症状がある時にアルコールを飲んだ場合に、一時的に脳に十分な血液が供給されない脳虚血症のような状態になる可能性があると指摘されたということで、特に標高が高いところでのアルコールの摂取には、改めて注意が必要となりそうです。