厚生労働省と神戸市は、9月16日午後、海外渡航歴のある女性に発疹等の症状があり、検査の結果、エムポックス(クレード1b)の感染が確認されたと発表しました。

 日本国内で、エムポックスの患者は254例確認されていますが、クレード1(1b)ウイルスによる感染が確認されたのは、国内で初めてだということです。

 女性は20代で、発疹や発熱などがあり、9月12日に医療機関を受診しました。状態は安定しているということです。

アフリカ大陸への渡航歴があり、アフリカでの感染が推定されるということです。

エムポックスは四類感染症に位置づけられています。

 厚労省によりますと、エムポックスウイルスによる感染症は潜伏期間が7~14日とされており、発熱、頭痛、リンパ節の腫れなどの症状が0~5日程度持続し、発疹が出現します。

 多くの場合は2~4週間ほど症状が続き、自然に回復しますが、稀に重症化することがあります。

 感染した人や動物の皮膚の病変、体液、血液との接触(性的接触を含む)や、患者と近距離対面で長時間飛沫にさらされること、感染者が使用した寝具等との接触等により感染します。

 感染が疑われる症状がある場合は、医療機関に「エムポックスの可能性がある」と相談し、マスクの着用、発疹部位をガーゼなどで覆うなどの対策をして、受診が必要です。

 神戸市によりますと、エムポックスには、中央アフリカに常在するクレード1、西アフリカに常在するクレード2、にわかれており、さらにクレード1が「1a」「1b」に分かれています。

 2023年以降にヒトの間で持続的に流行を起こした型が「クレード1b」と位置付けられています。