「ヤバい。膝の上まできてます」
道路は冠水し、水の流れに逆らって歩く人の姿も。

地下駐車場に続く階段からは勢いよく水が流れていました。このおよそ30分前、地下1階の駐車場は、ナンバープレートのあたりまで浸水していました。

撮影者は車高の高い車に乗っていたため、このまま脱出を試みます。遠くの方では警報音も鳴っています。
水に浮かぶカラーコーンを避け、車が細い道に入ると、さらに水かさが増しているように見えます。
車はなんとか無事、脱出。しかし、地下駐車場を出た先の道路も冠水していました。

浸水があった駐車場には、当時、およそ180台の車が置かれていましたが、地下2階は天井まで水没、地下1階ではおよそ1メートルの浸水があったといいます。
この駐車場の地下2階に車を停めていた人は、浸水が起きた直後の様子をこう語ります。
浸水被害に遭った 杉中康人さん
「はよ動かさな、えらいことなるなと思って、とにかく出そうと思って。(発生当初に)地下2階に行った時は足首から弁慶の泣き所くらいまで浸かっていた。警報機がすごい音で鳴り響いてて。車を動かしたんです、無理矢理ダメ元で」

地下1階までは移動できましたが、出口は水で浮いた車で塞がれ、脱出できなかったといいます。
浸水被害に遭った 杉中康人さん
「きょう、駐車場会社の方に聞いたら『まだ目処は全く立ってません』ということで。今も (中に)停めっぱなしです」
浸水から3日。地下駐車場は今…
記者
「3日前の大雨の影響で、いまも排水作業が続いています」
ポンプ車を使っておととい(13日)から排水を行っていますが、地下1階の作業は完了したものの、地下2階の排水完了までにまだ3日以上かかるといいます。
地下駐車場の浸水によるけが人はいなかったということですが、もしも地下で浸水に出くわしたら、どうすればいいのか。
地下の階段からの浸水を想定した実験映像があります。

激しく流れる水の中を難なく階段を上っているように見えますが、歩行者の目線カメラを見てみると、どこに階段があるのかまったく見えません。そのため歩行者は、両側でつかんでいた手すりを途中から片側を両手でつかみ、踏ん張りながら上っていきました。
この実験に加わった水難学会の斎藤理事は。
水難学会 斎藤秀俊 理事
「絶対にやってはいけないことがあって、振り向かないということ。振り返った瞬間に足元取られて、そのまんま、水の流れによって階段の下まで落ちていく」
また地下駐車場で浸水に遭遇した場合には。
水難学会 斎藤秀俊 理事
「水深50センチぐらいになってくると、もう(車が)進むことはできなくなってくる。命には代えられないので、(車を)置いて避難することが一番重要」














