自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、政治資金規正法違反の罪に問われている元参議院議員の大野泰正被告と元秘書の初公判が開かれ、2人は無罪を主張しました。

元参議院議員の大野泰正被告(66)と秘書だった岩田佳子被告(62)は、2018年からの5年間で所属していた自民党の旧安倍派からキックバックされたパーティー券収入、あわせて5100万円あまりを収支報告書に記載しなかった政治資金規正法違反の罪に問われています。

大野被告はきょうの初公判で、「道義的な責任はあるが、犯罪は犯していない」と無罪を主張しつつ、「政治のこと以外を考える余裕はなく、政治資金の事務的な管理が疎かになっていた。心よりお詫び申し上げる」と謝罪しました。

また、秘書だった岩田被告も「寄付があったことを知りつつ、政治資金収支報告書に記載しなかったことはない」と無罪を主張しました。

検察側は冒頭陳述で「虚偽の金額が報告書に記入されていることを認識していたにもかかわらず、修正を指示しなかった」と指摘しました。

一連の裏金事件で、国会議員を務めた被告の公開の裁判は初めてです。