愛媛県にある今治市消防のパワハラ問題。消防署で内部調査が行われた際、署長が部下に口止めともとれる発言をしていたことがわかりました。

救急用のチューブを鼻から…
繰り返される暴力や暴言。上司から火災の調査書類を40~50回突き返されたケースも…。

(今治市消防本部の会見・25日)
「『お前はばかか』『お前はあほか』『お前の文書は小学生以下』」


さらに、深夜の仮眠時間に強要される長時間の筋トレやスマホゲーム。研修中に救急用のチューブを鼻から喉まで差し込まれ、出血したという訴えも…

(今治市消防本部の消防士)
「訓練で使う道具を本当はダミー人形で試さないといけないのに生身の人間で試してそこで出血した」


消防士2人が懲戒処分
今治市の消防では、部下にパワハラなどの行為を繰り返していたとして先週、消防本部の50代の消防司令と中央消防署の40代の消防司令補が停職などの懲戒処分を受けました。

聞き取り調査に“口止め”か
関係者によりますと、この問題について個別の聞き取り調査が行われている最中、中央消防署の署長が部下に口止めともとれる発言をしていたということです。

(関係者)
「『人を売るやつはわしは許さん』と。影響はその言葉に対してあったと思います」


この署長は消防本部の聞き取りに対し「発言の一部が切り取られた。口止めを意図していない」と主張しているということです。

繰り返し圧力か
また、懲戒処分を受けた消防司令は、聞き取り調査を受ける部下に繰り返し圧力をかけていたいうことです。

(今治市消防本部の消防士)
「『わしのことを言うなよ』ということを『わかっとるの』という言葉で言っていた、聞き取り調査の前に」


一方、消防司令補も聞き取りを終えた部下のもとを訪れ、何を話したのか明らかにするよう求めてきたということです。

「処分が甘い」相次ぐ
市の人事課に対し消防司令は発言を否定、消防司令補は「疑問点を確認しただけ」と説明したということです。

今治市消防には、処分が甘いという電話などが相次いでいるということです。