かりゆしすいか農家では、ミナミキイロアザミウマによって、過去に2度スイカが全滅し廃業の危機に。
この逆境を乗り越えようと、今年の4月にクラウドファンディングで寄付を募り、その資金で防虫ネットや遮光ネットを購入。このほかにも、ミナミキイロアザミウマを駆除するため、3年前からある取り組みを始めました。
▼かりゆしすいか農園 上間泉穂さん
「スイカ待っているお客さんがたくさんいるのに、スイカにならなくて悲しすぎました。3回目は同じ思いをしたくないので、新しいことをしないといけないと思い、新たな取り組みを始めました」

こちらは、スイカ農園にいるカメムシの一種「タバコカスミカメ」。この昆虫が好んで食べるのが、スイカに悪影響を及ぼす「ミナミキイロアザミウマ」です。
タバコカスミカメが付いたクレオメの花を、スイカ畑に1週間に1度まき、ミナミキイロアザミウマを捕食してもらいます。
こうした対策を行った結果、9割以上のスイカが収穫できるようになったといいます。
▼かりゆしすいか農園 上間泉穂さん
「今帰仁村は、1年中スイカを収穫できるのが魅力。スイカが大好きな人たちは1年中、食べられると思うので、そういうお客様に対して、おいしいスイカを作っていけるようにしたいと思います」
▼JAおきなわ 島袋嗣也さん
「スイカの生産部会でも、前年度は出荷計画から150トンほどウイルス被害で減収してしまったという数字が出ています。試験補助など、対策に向けて取り組んでいます」
県内外で人気が高い今帰仁スイカ。ウイルスやそれを媒介するミナミキイロアザミウマが広がらないよう、根本的な解決に向けて、対策が急がれます。