ウクライナ出身のアーティストが12枚のシーンに込めた思い
この紙芝居、吉村さんのパフォーマンスとともに多くの人の心に深く刺さっているのが…

日本人男性
「絵がリアルで、より伝わってきた」
「絵がよかったです」

その紙芝居の絵を描いた人は、ウクライナ出身のアーティスト、ユリヤ・ボンダレンコさん。北部のチェル二ヒウで子どもたちに日本の書道を教えていましたが…
ロシアの侵攻が始まった3年前、日本へ避難しました。

ウクライナ出身 ユリヤ・ボンダレンコさん
「戦争がなくて、核兵器がない世界をつくることが、私にとって一番大事」
ユリヤさんは吉村さんとともに、紙芝居のモデルとなった小倉佳子さんから被爆体験を聞きました。そのときかけられた言葉が、作品制作の大きなきっかけとなりました。

8歳のとき広島市で被爆 小倉桂子さん
「この悲しみを、この怒りを、この切なさを、みなさんは伝えて下さい」

ユリヤさんは12枚のシーンを描き上げました。しかし、制作の過程で広島の惨状と故郷・ウクライナの姿が重なり、心身に不調をきたしたといいます。
ウクライナ出身 ユリヤ・ボンダレンコさん
「私は悩んでいました。お医者さんに行って、何も問題はないけど非常に(身体が)痛かった。病は気からです。心が非常に苦しんでいるとき、身体は病気になってしまいます」
現在は、体調も回復しています。