記録的な暑さとなった今年の夏。その影響は野菜の価格にも出ています。一方、秋の味覚、サンマは豊漁です。家計に直結する秋の食材の価格動向を取材しました。

5日朝の大分市公設地方卸売市場では、野菜の出荷量が例年よりも2割ほど少ない状況でした。価格もキャベツやトマトなどの定番からニンジンやジャガイモといったこれから旬を迎える根菜類まで高値になっています。

背景にあるのが「猛暑」です。

(丸果大分大同青果 野菜部・麻生竜司次長)「9月に入って高温の影響が出ている。梅雨も早く明け、干ばつ気象だったので全体的に野菜の量が少ない」

大分市にあるマルミヤストア戸次店でも野菜が全体的に高値傾向です。

(買い物客)「野菜が高い」「暑いから高くなるのも無理がない」

このほか、レタスやナスは通常より100円ほどアップ。また、生育不良により発注しても希望通りの数が届かないケースもあり、店側は頭を悩ませています。

(マルミヤストア戸次店・田尻滉稀さん)「少しでも安く提供できるようにサイズを落としてでも常に店頭に並べて販売していきたい」

一方、秋の味覚といえばサンマ。ここ数年漁獲量が減っていましたが、海水温の上昇もあり、今シーズンは久しぶりの豊漁となっています。

(店主)「去年よりかなり大きくなった。今まででこのサイズは初めて」

旬の食材にこだわった「お食事処初和」では、8月末から北海道産のサンマを提供。全国的には安価と言われていますが、こちらでは高値で取り引きされる200グラムの特大サイズを味わうことができます。

バーナーで中はふっくらと、外はパリッと焼き上げ、食欲をそそる仕上がりです。

(従業員)「最初にサイズでびっくりしてもらい、そのあとは味に満足してもらっている。サンマは秋の味覚の代表なので楽しんでもらいたい」

食卓を彩る秋の味覚。ただ、中には厳しい残暑の影響で高値が続くものもあります。暑さは和らいでも家計への負担はしばらく続きそうです。