中学・高校を舞台に、各分野のスペシャリストが子どもたちと本音で対話する「ひるおび 出前授業」。本質をついた質問が大人たちの学びにもつながります。第3弾となる今回のテーマは、『STOP!地球温暖化』。日本を代表する気候科学者と、世界で活躍する若者のリーダーが、29人の高校生と白熱討論!さらに、『ひるおび』のスタジオにも高校生が生出演!“大人に伝えたい”未来に向けた主張を聞きます。

■ひるおび出前授業 舞台は都立高校

出前授業を受けるのは、東京都立国際高等学校の生徒の皆さん。都立高校として唯一の国際学科を設置し、多様な国際理解教育を力強く推進しています。

講師を務めたのは、
▼東京大学・未来ビジョン研究センターの江守正多教授。
スーパーコンピューターを使って地球温暖化の将来予測をするのが専門で、日本を代表する気候科学者の一人。

さらに、
▼世界で活躍する若者のリーダー的存在である、COP26日本ユース代表の佐座マナさん(27)
▼ミス・ソロモン諸島でユニセフ太平洋大使のグラディス・ハブさん(27)

にも加わってもらいました。

〈1〉真実をどう知る?
〈2〉どう伝えどうつながる?
〈3〉今できることは?


授業は3つのテーマで進められました。

〈1〉真実をどう知る?
■「祖父母の島が海に沈んだ…」地球温暖化の真実

「私たちの5つの島がケール島を含めて完全に海没してしまったのです。私たちの島は沈んでいます。人々は家を失っています」

胸まで沈んだ海の中で訴える女性。ソロモン諸島出身のグラディス・ハブさんです。温暖化による海面上昇のせいで、祖父母が住んでいた島が、海に沈んでしまいました。

グラディス・ハブさん:
2009年には小さくなってしまい、2014年には完全に海の中に沈んでしまいました。島が完全に沈んでしまうなんて私達は予想していなかった。

危機的な状況を訴えるグラディスさんに、生徒はー

高校2年生:
段々サイズが小さくなって、縮まる前に誰かが声をあげたり対策をしたりは?

グラディス・ハブさん:
私が唯一覚えているのは、14歳ぐらいだったのですが、島の木を全て数えることができたということ。それだけ小さかったということです。世界規模で考えないとこういう結末を迎えるといういい例だと思います。

高校1年生:
日本も島国だけど、違う島国で陸がなくなったりっていうのが本当に起きているんだと実感してびっくりした。自分たちには何かできなかったのかな。

グラディスさんの話は決して他人事では済まされないと、佐座さんは話します。

COP26日本ユース代表 佐座マナさん:
(日本と)同じ島国なんですよね、彼女。島が沈んでしまった現状をいち早く体験している。「目をデータに向けてちゃんと取り組む」のか、「このままの状況でも過ごしていけるからいいんじゃないと無視をする」という2つの手が今用意されているんですよね。

グラディスさんが日本の若者に伝えたいことー

グラディス・ハブさん:
私達の国で起きていることは、行動を起こさなかった場合の、より大きな大陸の未来です。私達は、みんなが協力して未来の世代のために変革を起こすことを望みます。

東京都立国際高等学校の生徒5人に、スタジオにもきてもらいました。