「岡大落研会」看板を守ったが、新たな悩みも…

本番の3日前。落語の稽古に打ち込む岡大落研会。現在の部員は23人。当日の演目を披露し、集まったメンバーから感想を聞きます。
(新谷真央さん)
「主人公の方が『いやでもそれがね、、、おお。でも、あっちから言われたんよ、、、おお』みたいなところで、そこの『おお』の前に1回その、女性の動じない顔みたいなのを入れておいたら分かりやすくなるかな」「それはありかも」)
大学公認のサークルとして50年以上の歴史があります。しかし、近年では学生数の減少に加え、漫才やコントなどに取り組む人も増え、一時は存続の危機も…。そんな中、かつては、「落語のみ」だった活動を漫才なども認めることで、看板を守り続けています。今も2年生以上で落語を中心に活動をしているのは3人のみです。
(赤松音於さん)
「漫才目当てで元々入ってはいますけども、まあ、それで自分たちの先輩の落語とかを見てこういうのも面白いなと思って。」

彼の場合、入った時に落語をやっているのが僕かもう1人しかいなかったので」「サークルの中で落語をする人がいなくなる、あるいは団体そのものがなくなってくるところというのがある中で、ちょっと落語になかなかふれるきっかけというのが少なくなっているのかなとは思うので、今回の寄席であったり、あるいはいろんな地元でも落語の会があると思うので、そういうところから気軽に1回見てもらえるといいのかなと思います」
落研が置かれている状況を変えるきっかけになればと開かれた今回の大岡山寄席です。呼びかけに応じた各大学も同じような悩みを抱えていました。

(北海道大学 小澤正弥さん)
「今、部員が60人とか70人とかいるんですけど、9割方お笑いの人なので、主導権を握れない感じなので」

(大阪公立大学 新田小桃さん)
「本当に少数派ですね、落語だけやっている人って。初めてこういう遠いところの大学の人と関われたのは、結構今後のためにだいぶ意味があったんじゃないかなって思います」

日本の伝統的な話芸の魅力を多くの人に伝えたい。学生たちの熱演で、会場は笑いに包まれました。
(訪れた人)
「私、落語が大好きなんで、若い方が一生懸命頑張っている姿を見るだけでも笑える。面白いです」「この岡山で、こういう集まりが今後も、大学の皆さんで落語を盛り上げていただけたら、とても素晴らしいんじゃないかなと思います」)
(岡大落研のOB)
「OBなんです。卒業生なんで。Q2人とも。はいそうです。落研が消えかけていたんでね。また、復活してよかったというのと、こうやって若い子がどんどんやってほしいなというのと、よかったなと思いました」「伝統も大事ですけどね、新しいものを作っていってもらいたいなと思います」)
(岡山大学落語研究会 笑亭音瓶 演目「権助提灯」)

(岡山大学 赤松音於さん)
「無事にみんなうけて終わってよかったなという気持ちで。きょう出てくれた後輩たちが引き継いでいってくれたら今後もっと面白くなっていくんじゃないかなと思いますし、今後の落研をもっと盛り上げられる一助に(今回の寄席が)もしかしてなるんじゃないかなと思います」)

嫌なことや悲しいことも話にでき、笑いに変えられるのが落語の魅力といいます。落研を取り巻く厳しい状況もいつか笑い話にできれば、それこそ、おあとがよろしいようで。